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水の味

 多くの人が山を下る時間を狙って入山。昼間の喧騒がうそのように静かな歩道を歩く。背中のカメラザックにはボディー2台とレンズ3本。三脚とビデオ雲台。シュラフとシュラフカバーにマット。合羽とウインドブレーカー。ストーブと若干の食料。その他もろもろ。

 足許はバーバリアンの長靴。両手にはLEKIのストック。アタマの上にはノースのハット。長袖の登山シャツはもう6年も着ているけど、丈夫で一向にどこも破れる気配が無い。メーカー不詳、松本のICIで買ったと思う。

 そんな装備といでたちで、玉のような汗をかきながら歩道をあるく。標高960m付近で一休み。いつもの沢筋で、500mlのペットボトルに沢水を汲んで喉を潤す。

 「ああ、水って、こんなにあまかったのだ!」思わず感嘆のせりふをはく。

 屋久島の、標高960mにある沢筋から沸く超軟水。それは本当に体にやさしいあまい水。いのちの水。こういったことにさえ気づくことができれば、もう大丈夫。きっと今日はいい撮影ができるだろう。ペットボトルをザックに仕舞って、僕は再び歩き出した。

by se-ji0038 | 2011-08-23 23:59 | 日々

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