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安曇野のハクチョウ

安曇野のハクチョウ_b0178335_651298.jpg ちょっと必要があり、久々に過去の撮影データの見直しを行った。デジタルカメラを使用して、本格的に自然写真に取り組み始めた2005年~2006年の冬は、「安曇野のハクチョウ」を撮影テーマに据えて、ほとんど毎日撮影に通っていた。

 ハクチョウの飛翔のように速度のある動きものを撮影する場合、ランニングコストを気にせずシャッターを切れるデジタルカメラはありがたい。じっくりと三脚を据えて対峙する風景写真と違い、動物相手はやはりある程度の無駄玉を撃たないと、快心のショットだけの決め撃ちというのはハードルが高いからだ。しかしその一方で、ただ闇雲に連写などすると、後で写真のセレクトに膨大な時間をとられる。だから当時の僕は連写モードは使わずに、シングルショットに拘っていた(最近は連写も便利に使うようになりました)。

 それでも写真を見返したら膨大な量があり、毎日空き時間でちまちまとチェックを繰り返していたのだが、結局それが今日まで掛かってしまった。しかし、データチェックをしながら当時を振り返ると、本当に毎日飽きもせず、明科の御宝田遊水池や穂高の狐島へ通っている。多い日は朝夕行っているので、データを振り返りながら、自分でも呆れてしまった。

 しかし、僕の撮影スタイルというのは、結局のところ「どれだけ現場を踏んだか」という部分に尽きるので、ある意味これは仕方ないのだと思っている。もっとスマートに数回のロケで決め撃ちして結果を残してゆくということができれば良いのだが、地道に現場を踏んで踏んで踏んで、その中から快心の1ショットをモノにしてゆくという泥臭い手法が僕の持ち味なのだ。これは屋久島でもそうだった。だからこそ、僕は泥臭く現場へ通えるようにと思って屋久島へ移住したのだ。

 5年振りに安曇野のハクチョウの撮影カットを振り返って、僕の自然写真の原点はここにあったのだと再確認した。これらの作品、もう少し整理してサイトにアップしていこうと思っている。

by se-ji0038 | 2010-12-15 23:59 | 長野県の日々

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