<   2009年 10月 ( 31 )   > この月の画像一覧

三岳の酒瓶

b0178335_64339.jpg 雑誌の広告用に三岳の一升瓶を撮影した。

 こういう何でもないものが普通に見えるように写真を撮るということは思っているより技術が要る。最初セオリーどおり、白ホリの上にガラス器で嵩上げして酒瓶を置き、トップに一枚ディフューズをかけてその上からカサトレ。左手前からボックスで一灯、という構成にしたのだが、この酒瓶は色が濃いので、ボックスのハイライトが妙に目だってしまう。また左手前のライトなので、そのハイライトが酒瓶上ラベルの「みたけ」の「み」の字に掛かってしまっていただけない。

 そこでライトをトップだけに切り替えて、左右は110のトレペをカメラまで張って自然におこすことにした。後は切り抜きなので瓶の形に切り抜いた黒ケンを背面に立てて、瓶のエッジを出した。細かな事を言うと色々あるのだが、まぁ及第点ですかね。

 この写真は来月発刊されるある雑誌の広告で使われる。扱いも小さいのでどうということは無いのだが、三岳の酒瓶を撮らせて貰うのは屋久島ファンとしては光栄なので、それなりに拘って撮影してみた。
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-31 06:15 | 写真

Capture NX2

b0178335_20564813.jpg 月末になるのでマンスリー写真展の準備をする。今回から直近月に撮影したカットを展示することにした。つまりこの10月中に撮ったカットから2枚ピックアップして11月中の展示を行なうということ。こうすることで、毎月小さな締め切りを設け、撮影に向かうモティベーションを高めようというのが狙いだ(大変だけど)。

 今回は5日に西部半山で撮影したガジュマルと、21日に太鼓岩で撮影した夕景を選んだ。半山で撮影した分は問題なく仕上がったが、太鼓岩の夕景がどうもうまくゆかない。PhotoshopCS3を使って何度もRAWデータの現像を繰り返すのだが、どうしても思ったような色にならない。僕の現像レシピは「WB:太陽光 色かぶり補正:0 白とび軽減:20~50 黒レベル:7~10 シャープ(適用量):20~50」というところが主な操作項目で、彩度などは極力触らないようにしている。しかし夕景など微妙なグラデーションの色がどうしても記憶色と違う。赤に転んでしまうのだ。

 あの日の夕景は赤というよりは黄金色。そう金色の夕景だったのだが、その色が出ない。普段触らない彩度や色温度などを変更して目的の色に近づけようとするが、そういう項目を動かすと全体のバランスが崩れて不自然な色になってしまう。そこでCapture NX2を試してみることにした。

 Capture NX2はNikon純正のRAW現像ソフト。ネットからトライアル版を落とすことが出来る。インストールして早速RAWを現像してみる。すると、WBのみ太陽光に変更しただけで、ほぼ目的の色が出た。やっぱりNikonのRAWはNikonの純正で現像しないとダメなのかもしれない。メーカーが適切にチューニングしているのですね。

 CanonからNikonに乗り換えた関係で、両方のRAWを扱えるPhotoshopCS3を使っていたのだが、これからはCapture NX2を使ってゆこうと思う。寒くなる時期にちょっと痛い出費ではあるが。
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-30 21:20 | 写真

鯛之川

b0178335_642032.jpg そろそろか?と思ってモッチョム岳のタナヨケ歩道までヘツカリンドウの状態を見に行った。残念ながら花は未だ。カンツワブキのつぼみも固かった。

 撮るものが無くなってしまったので、歩道を途中で右へ分けて千尋の滝の上に行ってみる。初めて足を踏み入れたが結構トレースがシッカリついており、山道に慣れていれば迷うようなことは無かった。一度大きく登った後下る。そこは鯛之川の上流。名も無き小さな滝が流れていた。羽衣の滝は更にここから上流へ足を踏み入れないと見られないようだが、今日は準備も無かったのでそれ以上進むことはやめた。

 その代わり、千尋の滝の落ち口を見たいと思い、鯛之川を渡渉して右岸へ出て森の中を空荷で下った。千尋の滝を展望台から眺めると二段になっているがその更に上にもう一段小さな滝がある。そこまでは行けたがその先は大きなスラブになっていて、高く巻いて迂回する必要がある。やはりこういう場所は一度経験者と来るべきだなと痛感。無理はやめてそこも引き返した。
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-29 23:03 | 日々

島を出る

b0178335_5282298.jpg 港には、ピンクと白の二色で塗り分けられたツートンカラーのフェリー屋久島丸が既に入港していた。観光シーズンも盛りを過ぎた平日の昼間、この船に乗り込む人の姿は疎ら。その船に、荷物を満載した白い箱型の軽四輪と共に友人夫婦が乗り込んだ。愛犬クロスケを連れて。

 デッキに現れた彼ら二人は、見送りに集まった友人達に向けて観光テープを投げた。七色のテープは弧を描きながらコンクリートの岸壁の上に落下してゆき、それを各々が拾いあげる。強い風がテープを一本にまとめようと吹き付けて、それは今にも切れそうになるが、その両端をお互いがシッカリと持って最後の気持ちを繋げていた。

 出航時間が近づいていた。車両甲板への入り口は閉じられ、タラップも収納された。港湾職員によって艫綱が外され、それはウインチによって巻き取られてゆく。船が動いた。観光テープにテンションが掛かる。

 僕はテープの芯を指に掛けて手の内にあった残りのテープを送り出した。テープは勢い良く回りそれはどんどんどんどん送り出されてゆく。みんなが友人夫婦に向かって声を掛ける。「さようなら」「シッカリ!」「がんばって」「ありがとう」。友人夫婦は顔をくしゃくしゃにして泣いている。僕も自然と涙が零れた。

 とうとうテープは終点まで伸び切ってしまい、僕は船の動きに合わせて一緒に岸壁を歩き出した。みんなも歩いている。屋久島丸は船底から沢山の泡を吹き上げながら徐々に速度を増し、リバースしたままそこを離れてゆく。テープが切れた。そしてそれは風に吹かれ、船体沿って長く伸びてたなびいた。みんなが手を振る。彼らも一所懸命手を振る。あっという間にその表情は読み取れない距離になってしまった。

 船は港の中でスイッチバックして船首を出口に向けるとゆっくりと前進を始めた。上階のデッキで手を振る人影が見える。みんなもそれに向かって手を振る。いつまでもいつまでも。しかしやがて人影が確認できない距離になり、見送りに集まった人たちは徐々に引き上げ始めた。

 友人夫婦のことを心から気にかけ、最後まで世話を焼いていたK氏がただ一人、堤防の先へ出て見送りを続けていた。僕は堤防の手前でそのK氏を向こうに見ながら、屋久島から離れてゆく屋久島丸をいつまでも見送り続けた。爽やかに晴れ渡った秋晴れの下、船は海上を徐々に遠ざかてゆく。対向して入港してくるフェリー屋久島2と沖合いですれ違い更にその姿を小さくして行った。

 ほどなく、船は肉眼で確認できない距離まで離れてしまった。K氏はこちらに向き直るとゆっくりと歩いてきた。僕のところへたどり着くと、僕の顔を見てこう云った。「ほんとうに出て行ったねぇ」と。

 「出る」。島に住んで知ったのだが、島から離れてゆくことを「出る」と表現する。「島から出る」。この言葉はなんとも言えぬ寂寥感を伴って僕の胸に響く。「島を出る」。

 屋久島に暮らして二年半。僕はこの「島を出る」という言葉の持つ意味を、初めて実体験を持って味わった。それは島に暮らしたからこそ知る独特の体験なのだと感じた。 
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-28 23:27 | 日々

Illustrator

b0178335_5391275.jpg Illustrator 云わずと知れた業界標準のドローソフト。僕はコイツが苦手である。

 このソフトの一番の特徴は、ベジェ曲線を操って任意の図形が自由に描けること。しかし、このベジェ曲線がどうも僕の肌に合わない。感覚的に理解できないのだ。そんなこともあり、普段は文字の配置が必要な時にしか使わないのだが、人から頼まれてロゴデザインのデータをアウトライン化する作業を行なった。

 データを開いてみるとなんだか複雑なことになっていて、いろいろ苦労しながら何とか形にすることに成功。屋久島へ来る時「もう必要ないかな?」と思いつつそれでもと思って持って来た本が役に立った。こういうのも買い直すと結構高かったりするのですよね。
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-27 23:48 | パソコン

卵かけパスタを試す

b0178335_17161212.jpg ある人から勧められて、卵かけパスタを作って食べてみた。卵かけご飯ならぬ、卵かけパスタ。

 作り方は至ってシンプル。茹でたパスタに卵の黄身を載せ塩コショウで食べる。

 食べてみた感想としては「ま、これもアリかな?」という感じ。卵の黄身を絡めるとパスタがくっ付いてしまうので、少しオリーブオイルを足して、粉チーズを加えてみた。まあまあでしょうか。

 でもやはり卵かけご飯の方が美味しいと感じてしまうのは、やはり日本人だから?
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-26 23:15 |

もう一度学びたい日本の歴史

b0178335_18281396.jpg もう一度学びたい日本の歴史を読む。

 夏に鹿児島へ行った時に本屋で見かけて買ってきたもの。枕元に置いて寝掛けに時々ページを繰っていた。見開き2ページで一つのセンテンスとなっていて、図表などを多用してあり、楽しく歴史を学べる。日本人の起源から始まって、平成の細川内閣のあたりまで書かれている。

 僕は比較的日本史は好きな方であったのだが、鎌倉、室町あたりについて、自分の中でぼやけていた。しかしこの本を一通り読んでなんとなく日本の歴史が近代までつながった。

 しかし、改めて日本の歴史を振り返ると、いつの時代も為政者達は「改革」を繰り返していることが良く分かる。特に江戸時代は徳川の安定政権が続くと政治の腐敗や財政の傾きが深刻になり、8代将軍吉宗の享保の改革からたて続けに次々と改革が断行されていった

 吉宗の後には田沼意次が現れ、当時の実態を踏まえて米を基盤とする経済から貨幣経済への転換を図るが急激な転換は混乱を招いて田沼意次は失脚する。その後松平定信が祖父吉宗の治世を理想とし、農業を基本とした社会の復興を目指して寛政の改革を行なう。しかしこれまた急激な締め付けに民衆が反発して、定信の改革は6年ほどで頓挫してしまう。最後は水野忠邦の天保の改革になるが、これも二年ほどで失敗している。この間、締め付けてはその反作用で緩め、また締め付けということが繰り返されているが、結局どの改革も失敗に終わり、時代状況とも相まって徳川幕府は瓦解へと向かって行ったのだ。

 現世に目を転じれば、自由民主党から民主党への政権交代が成され、前政権時代の施策が幾つか否定され、反作用とも言える揺り返しが起きている。歴史は繰り返すというが、現在の改革が、歴史上の失敗をなぞるものでないことを切に祈っている。
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-25 20:37 |

鯖ブシの出汁

b0178335_1753542.jpg 日々寒くなってゆくのはいただけないが、それに連れて食べ物が美味しくなってゆくのは歓迎するところだ。屋久島でもそろそろ鍋物が美味しく食べられる季節になってきた。

 先日も書いたが我が家の鍋は基本水炊き。それをポン酢で食べるのを常としていたが、友人から塩で食べることを教えて貰った。水炊き鍋の塩味は素材から出た旨みが良く際立つ。だから出汁も重要。ということで、いつもの昆布に加えて今日は鯖ブシで出汁を取った。

 鯖ブシは屋久島の特産品。沖合いで採れるゴマ鯖はを天日で干したもの。蕎麦の出汁などとして重用されている。これから旨い出汁が出ない訳はない。ということで試してみた。友人から貰った北海道利尻の昆布と屋久島の鯖ブシで取った出汁で鶏や野菜を煮込む。それをやはり島内で産した天然の粗塩で食べる。旨い!

 それは食材を口に運んだ時にカツンと直線的に向かってくる旨さではないけれど、そう例えるならば炭火のような拡がりを持つ旨さ。見るものの胸を焦がし、手を翳すものを暖める。そんな優しい旨みなのだ。この鍋を食べながらそんな写真を撮ってみたいと思った。
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-24 23:52 |

RUDY / 涙のウイニング・ラン

b0178335_1557751.jpg RUDY涙のウイニング・ランのDVDを観る。この映画は10年ほど前にあるところで観たことがあり、その時にとても感銘を受けたのだが、先日突然この映画のことを思い出し、どうしてももう一度観たくなった。

 タイトルをスッカリ忘れていたのだが、「アメフト、映画、夢」というキーワードで検索すると、このRUDYが出てきた。

 既に新品のDVDは販売されていなかったが、Amazonのマーケットプレイスに出品があり、注文して手許に取り寄せることが出来た(ネットって本当に便利ですね)。その後なかなか時間がとれずに、取り寄せたまま机の端に置きっぱなしになっていたのだが、雨降りとなった今日やっとゆっくり観ることができた。

 内容について簡単に触れると、不可能を可能にしたある人物の実話に基づいて撮られた映画です。夢に向かって純粋に努力することの大切さが力強く描かれています。さらに詳しい内容についてはこちらのサイトが参考になります。

 勇気を貰える映画。夢を諦めるなというメッセージが強く込められています。何かに迷った時に、ぜひお勧めしたい映画です。

 
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-23 16:11 |

絶景の前で

 午後から機材一式を担いである場所へ向かった。目的はオリオン座流星群の撮影。天気予報は思わしくなかったが、21日23:00が極大であることから無駄足を承知で撮影に向かった。

 夏の間多くの登山者で賑わった登山道もこの季節の午後になると行き交う人も疎ら。ようやく落ち着きを取り戻した森の中に続く登山道を、一歩一歩足元を確かめながらゆっくりと歩く。気温は低いが背中の荷物が重いのでジンワリと汗を掻いてくる。そろそろ冬に備えて体力づくりをしなくてはならないので、少し余計に荷物を背負ってきたのだがそれが堪えた。予定より5分遅れて目的地に到着。

 森の先にあるその開けた高台からは天気が良ければ奥岳が見える。しかしその時奥岳の山並みは厚い雲の中にスッポリと隠れていた。吹き抜ける風が汗で濡れた体を冷やしてゆく。あわててザックからダウンのインナーと冬用のアウターを出して袖を通す。山の上はもうそんなものが必要な季節になっていた。

 三脚にカメラを据え付け、眼下に広がる懐の深い森にレンズを向ける。何度も写真を撮ったことのある森だけど、いま一度何か新しい視点はないか?と自問自答しながらファインダーをのぞく。そんなことをしばらく繰り返していたら、急に森がオレンジ色の光に染まった。イキナリ西の空の雲が切れて夕日が差し込んで来たのだ。

 顔を上げると先ほどまで厚い雲の中に隠れていた奥岳も姿を現そうとしている。宮之浦岳、翁岳、次々と稜線が姿を現す。そうしてその上に広がる巻積雲が斜めに差し込む夕日を反射して黄金色に輝き始めた。

 予期せぬ事態に僕は暫し呆然とその様を、阿呆のようにポカンと口を開けて眺めてしまった。しかし次の瞬間我に返り、慌ててカメラのフレーミングを決めシャッターを切った。天を染める黄金色の光は益々その輝きを増し色合いを深めてゆく。僕は、露出を変え、フレーミングを変えて何枚も何枚もシャッターを切った。

 結局のところ、その日の晩屋久島上空は厚い雲に覆われてオリオン座流星群を撮影することは出来なかった。それは半ば織り込み済みだったのだが、それでもその場所にいたからこそ、あの夕日に出会うことが出来たのだ。あの絶景の前に自分は立てたのだ。

 四の五の言ったところでその場にいないと写真は撮れない。つまりはそういうことなのだ。
[PR]

by se-ji0038 | 2009-10-22 20:13 | 写真