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海の中

 西部・半山へ撮影に行った帰りに四ツ瀬で泳ぐ。四ツ瀬では良く知られたいつもの浜が込み合っていたので、同行した友人の案内で、少し離れた別の小さな浜へ行った。

 シュノーケルセットを車に積んであったのだが、うっかりPFDを忘れてしまったので、初めてPFD無しで海へ出てみた。最初のうちは恐る恐る、足の届くところへ直ぐ戻れる範囲をうろうろ。やがて海底の岩の下を出入りする黒いフグをみつけ、近づいてみようと潜ってみた。息を止めて「一、二、三」それ。しかし体は沈んでくれない。もう一度「一、二、三」。しかしやはりうまく潜れない。直ぐに浮き上がって来てしまう。ここで気がつく。「人間の体は簡単に海に沈まない」ということに。

 そういう話はあちこちで知識として聞かされていたが、それを初めて自分で体験した。では、海に沈まないはずの人間が、海でおぼれるとはどういう状態なのか?それはつまり、焦って海の水を飲み込み、呼吸ができなくなる状態を指す。これもまた、知識として聞かされていたが、人間の体が簡単に海に沈まないという体験を自らが得た後、初めてその理屈が納得できた。

 それが分かってしまえば、海への接し方が大きく変化する。PFD無しのシューケーリングは今までの何倍も楽しい。何度かトライするうち、段々と海の中へ潜るやり方が分かって来る。潜ると言ってもほんの1mか2mだろうが、それでも景色が一変する。海面スレスレから見ている景色と水深1mの景色では見え方が全然違うのだ。

 こんなことは、海のことを良く知っている人には当たり前のことだと思うが、山育ちで海一年生の僕にとっては、本当に新鮮な発見となった。しかし、屋久島の海は本当にきれいだ。島なので、周囲は360度ぐるっと海に囲まれている。ここに暮らしながら、海に目を向けないことは、本当に勿体無いと思う。

 僕にとっては新しい、この海の魅力を、どうカメラで表現してゆこうか?まだ明確にその方向性は見えていないが、幾つかのヒントはつかんだ。まだもう少し海に入れるみたいなので、今シーズンは可能な限り海にも向き合ってみようと思っている。

P.S.今日は、海用カメラ無しだったので、写真も無しです。
 

by se-ji0038 | 2009-09-15 06:25 | 日々

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