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IKI IKI 世界一周ハネムーン

IKI IKI 世界一周ハネムーン_b0178335_11334434.jpg 8日の晩に白谷山荘で同宿になった加藤夫妻。昨秋ご結婚され、この5月20に沖縄を皮切りに世界一周ハネムーンの旅をスタートさせ、二箇所目の経由地として屋久島を訪れている。屋久島の後は福岡へ行き、博多港からいよいよ大陸を目指す。一年ほどかけて西回りでぐるり世界を周ってくるそうだ。

 結婚して直ぐ二人で世界一周の旅に出掛ける。何とも突飛な発想と思ったのだが、話してみると本人達はいたって冷静で、少しも浮ついたところが無い。そのギャップに僕はとても興味を持ち、白谷山荘のテーブルで遅くまで話し込んでしまった。

 旅のテーマを聞くと、一つは旅先で出会うバックパッカー達の体験をまとめて本を出版すること。もう一つはカンボジアに学校をつくること、だと言う。そのどちらも夢物語を言っているのではなく、既に具体的なプロジェクトが動き出しており、十分実現可能なのだと言う。

 屋久島には様々な種類の旅人が集り、色々と面白い体験談やビジョンを聞くことがあるが、ともすればそれは旅という非日常のスクリーンに映し出された、現実感の乏しいパステルカラーの夢物語を疑うこともある。しかし、この二人の口から語られるビジョンは、そういった種類のものとは一線を画していた。なんというか、二人の落ち着いた静かな語り口が、それを裏付けるに十分の説得力を持っていた。声を張り上げ、虚飾の言葉を弄して他人を説得する必要が、この二人には無いのだ。つまり、その背景には、十分な行動が伴っているから、と僕は感じた。

 しかし、二人は中学校の同級生だという。世界一周ハネムーンという発想も、勿論二人が出会った後に生まれている。つまり同じ趣味を持ったもの同士が恋愛に落ちて結婚したのではない。「よく、一緒に世界一周に行く気になりましたね?」という質問を、僕が妻の由紀子さんに向けると、彼女はあっさりと「夫にはやりたいことをやって貰いたいと思っていましたから」と、さもそれが当然の事という風に答えた。

 また、話の折に触れ、夫の大地さんは「楽しんでやる」ということを何度も言った。「楽しんでやらないと、長続きしませんから」と。しかし、繰り返すが、この二人と話して、そこに妙な気負いを一切感じなかった。さもそれが当然というような自然な雰囲気がとても印象に残った。

 翌朝、彼らは縄文杉に会いに行くと行って白谷雲水峡を辻峠の方へ登っていった。僕は大きなブルーとオレンジの二つのザックがゆっくりと登山道の向こうに消えてゆくのを最後まで見送った。

 加藤大地・由紀子ご夫妻の IKI IKI 世界一周ハネムーン はBlogでライブ更新されています。

by se-ji0038 | 2009-06-10 12:18 | 日々

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